基本情報世界の太陽光発電の歴史シリコンを使った太陽電池が世界で初めて誕生したのは、今から約60年前。
 現在の活況な太陽光発電市場を誰が予測できたでしょうか。
 目まぐるしく変動してきた太陽光発電業界の歴史を振り返り、未来について考えましょう。
| 1839年 | 
 ・光発電の現象を発見 
 【アレクサンドル・エドモン・ベクレル】 フランスの物理学者アレクサンドル・エドモン・ベクレルが金属板に光を照射することで電気が発生する現象(光起電力効果)を発見しました。  | 
|---|---|
| 1883年 | 
 ・セレン光起電力セルを発明 
 【チャールズ・フリッツ】 アメリカの発明家チャールズ・フリッツが、セレン光起電力セルを発明。太陽電池の起源となったと言われています。この太陽電池の変換効率は1~2%程度で電力用としては実用化できないレベルでした。  | 
| 1954年 | 
 ・シリコン太陽電池を発明 
 【Bell Solar Battery】 アメリカのベル研究所に所属する研究者シャビン、フーラー、ピアソンが、トランジスタの研究課程においてシリコン太陽電池を発明。現在のシリコンを使った太陽電池の原型と言われています。 当時はベル・ソーラー・バッテリーと呼ばれていました。  | 
| 1955年 | 
 ・CdS(硫化カドミウム)太陽電池を開発  | 
| 1956年 | 
 ・GaAs(ガリウムヒ素)太陽電池を開発  | 
| 1958年 | 
 ・人工衛星ヴァンガード1号(アメリカ)に太陽電池が電力として 
 【ヴァンガード1号 / ©NASA】 アメリカの人工衛星ヴァンガード1号に太陽電池が初めて搭載され、打ち上げから6年間電力を発電し続けました。これが太陽電池にとって初の実用化事例であり、太陽電池の実用化元年になりました。  | 
| 1963年 | 
 ・BSF型太陽電池を開発  | 
| 1967年 | 
 ・リボン多結晶シリコンを開発  | 
| 1971年 | 
 ・EFG法結晶シリコンを開発  | 
| 1972年 | 
 ・バイオレットセルを開発  | 
| 1974年 | 
 ・テスクチャセルを開発 ・世界で初めてシャープが太陽電池式電卓を発売  | 
| 1976年 | 
 ・アモルファスシリコン太陽電池を開発  | 
| 1977年 | 
 ・世界で初めて太陽電池のみで走るソーラーカー「ブルーバード」  | 
| 1980年 | 
 ・イギリスでソーラーカーの公道走行許可を承認  | 
| 1981年 | 
 ・ソーラープレーンによるドーバー海峡横断に成功  | 
| 1982年 | 
 ・CdTe(カドミウム・テルル)太陽電池を開発  | 
| 1985年 | 
 ・EPIA(欧州太陽光発電産業協会)が設立  | 
| 1986年 | 
 ・固体型有機太陽電池を開発  | 
| 1991年 | 
 ・ドイツが世界で初めて再生可能エネルギーによる電力買取を開始 
 【当時のドイツ連邦議会】 電力供給法において、再生可能エネルギーによる電力買取を電力会社に義務付けました。のように固定価格での買取りではなく、エネルギーの種類に応じ、小売平均単価の65~90%の価格で買取りを決定しました。 ・色素増感太陽電池を開発  | 
| 1992年 | 
 ・国連で気候変動枠組条約が採択  | 
| 1994年 | 
 ・スペインでITを施行 ・CIGS系太陽電池を開発  | 
| 2000年 | 
 ・ドイツでFITを施行 
 【ドイツに建設されたメガソーラー】 欧州では先にスペインがFITを施行しましたが、電気使用料金とほぼ同等の価格での買取りであったため、普及は進みませんでした。一方、ドイツでは電気使用料金の約2倍相当の固定価格と、20年間の長期にわたる電力買取を保証したことで急速に普及しました。  | 
| 2004年 | 
 ・ドイツでFITの買取価格を引き下げ ・ドイツが太陽光発電の新規導入量世界第1位に ・スペインでFITの買取価格を引き下げ  | 
| 2005年 | 
 ・イタリアでFITを施行 ・アメリカで連邦エネルギー政策法を施行  | 
| 2006年 | 
 ・多接合型集合セルを開発  | 
| 2007年 | 
 ・Qセルズ社(ドイツ)が太陽電池の生産量世界第1位に ・スペインでFITの買取価格をさらに引き下げ  | 
| 2008年 | 
 ・スペインが太陽光発電の新規導入量世界第1位に ・スペインでFITの買取価格を引き下げ  | 
| 2009年 | 
 ・ファースト・ソーラー社(アメリカ)が太陽電池の生産量世界 ・中国で建物における太陽光発電に対する補助金制度を開始  | 
| 2010年 | 
 ・サンテック社(中国)が太陽電池の生産量世界第1位に  | 
| 2011年 | 
 ・イタリアが太陽光発電の新規導入量世界第1位に ・中国でFITを施行  | 
| 2012年 | 
 ・イタリアでFITの買取価格を引き下げ ・インリー・グリーンエナジー社(中国)が太陽電池の生産量  | 
| 2013年 | 
 ・イタリアで新規太陽光発電設備に対するFIT適用を停止 ・スペインでFITを廃止  | 
| 2014年 | 
 ・全世界太陽光発電システム、累積導入量176GW到達  | 
| 2015年 | 
 ・ペロブスカイト太陽電池に関する新技術開発を発表 ・世界の太陽光発電の新規導入量が前年比25.6%増(51GW)と ・国別の累積設備容量で、初めて中国が1位となり、  | 
| 2016年 | 
 ・Tesla Motors 蓄電システム出荷開始 ・パリ協定発効 ・中国の太陽光発電システム、累積導入量74GWに到達  | 
| 2017年 | 
 ・JINKO solarが太陽電池の出荷量で2年連続世界第1位に  | 
| 2018年 | 
 ・アメリカ セーフガード発令 ・アメリカ カリフォルニア州 住宅の新設・既設増改築時に ・中国 国内の太陽光発電の政策方針変更でモジュール供給過剰  |